監視システムを作ってみた
きっかけ
お米の値段が高止まりしてしばらく経ち、ついに今年も新米のシーズンに入った。
米農家からしたら、ようやく利確のタイミングが来たという訳だ。
そんな中、米農家である父から「畑に監視カメラを付けたい」との依頼があった。
春先の田植えから、灼熱の夏を乗り越え、天候にも恵まれようやく収穫の時を迎えたお米、
この相場で盗まれたなんて考えたくもないという気持ちはよく分かる...
二つ返事で依頼を受ける事にした。
どう実現しようか
まず、父にどのような仕組みをイメージしているか聞いてみたところ、
・カメラは3つ(置き場所指定含む)
・人が来たときに携帯に通知もしくは写真が送信される事
上記2点が満足できればOKとのことだった。
さて、、、
これだけなら、イベントを検知できる監視カメラを買って終了なのだが、、、
畑にはインターネットが無い。(有線は工事が必要で非常に高額)
一番のネックはネット接続ができない点。
以前より、農作物ECを始めたいという話をしており、そのたびに話題に上がっては着手しなかった問題だ。
構成を考えた

結論、畑では携帯回線による通信は可能なため、
現実的な方法としては、モバイルWifiなどを畑に設置するという感じにはなるかといったところ。
できるだけ固定費を抑え、それなりに使える構成を探ったが、
通信回線は、Mineoのスタンダード(最大1.5Mbps)というプランが一番お得なようだった。
速度は遅いが、基本はパケホーダイ。なんと1,200円/月で運用可能!
接続用の端末は、以下の点からPixel5aを選択。
・イーサネットテザリング可能
・自動化アプリ使用可能
・Nodeサーバ化が可能
・中古で安い(メルカリで\15,000)
そして、Pixelとルータを接続するというのが工夫の一つだ。
Pixelとカメラを直接Wifi接続する事はもちろん可能だが、なるべくPixelの負荷を下げたい上、
ルータの方が電波強度が強いので、通信が安定すると考え、上記構成とした。
ここで、ぜひおすすめしたい商品が1つ。
TypeCで充電しつつ、イーサネット接続が可能なアダプター
Belkin USB-C to イーサネット + USB-C 変換アダプター
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D3FRMNW5?ref=ppx_yo2ov_dt_b_fed_asin_title

TypeCをイーサネットに変換するアダプタは沢山存在するが、それでは充電の度に入れ替えないといけなくなってしまう。
このアダプタのおかげで、充電しながらのイーサネットテザリングが可能になった。
そして、今回の主役のカメラ。
Reolink RLC-510WA

このカメラ、安価な割に作りが良く、機能も非常に充実してました!
特徴はざっとこんな感じ。
・赤外線ライトで夜間撮影可能
・IP67防水
・イベント録画可能
・API操作可能
カメラを探していた感じでは、1万円を切る価格帯ではAPIまで公開されているものはなかった。
画質も切り替え可能で、1.5Mbpsの弱い回線でも十分にリアルタイム視聴が可能。
イベント検知のスケジュールも1時間単位で設定でき、カメラに何が映ったかによって通知送信の切り替えまで可能なのだ。
仕組みとしては、AIによる画像認識で、人/動物/自動車の判定が可能。
動物が映ったときに通知する みたいな事が可能という訳だ。
ここまで高機能なカメラが、Amazon でおよそ\8,000という。。。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08PYN7TS2?ref=ppx_yo2ov_dt_b_fed_asin_title
現地で取り付け

写真はカメラを仮付けして、インターネット経由で確認した時の切り抜き。
低画質モードでの録画だが、綺麗に映っている。
カメラを設置して、夜間にはなにも映らないだろうなと思いつつ、
少し期待していると、、、

カラスくんが翌朝現れました(笑)
しっかり通知も来ましたが、カラスのような小動物でも反応するとは思いませんでした。
さいごに
今回使用したカメラは設定も簡単で高性能なため、自宅のセキュリティ対策にも持ってこいです。
ラズパイ等と組み合わせ、APIを使用した撮影などもできるので、いろいろ活用ができると思います。
ぜひ遊んでみてください。
